コールセンターでは、労働基準法第34条に従い「労働時間が8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩」を取ることができます。
一般に言うお昼休憩です。
また、お昼休憩以外にも、数時間ごとに10〜15分の休憩を取ることが可能です。
何時に休憩に入ってよいかは、入電状況やその日の欠勤率によって、当日の朝に決定します。
オペレーターが休憩に入る際は、今誰が休憩に入っていて誰が受電可能かを社員が把握できるよう、必ずパソコン画面上の「休憩」というコマンドを押して休憩に入ります。
「休憩」コマンドを押すと、自分が今どのくらい休憩に入っているかが1秒ずつカウントされていきます。
どのくらい休憩に入ったかは全て記録され、社員がいつでも確認できます。
監視されているみたいで少し嫌ですが、逆に言えば時間管理がきっちりしているので、例えば1時間の休憩中、58分で現場に戻ってもすぐに受電しなくて良いです。
残り2分の休憩をきちんと消費して、1時間たったその瞬間から仕事を開始します。
このページでは、こうしたコールセンターの独特の休憩システムや、コールセンターが設けている休憩スペースについて詳しく述べていきます。
10分休憩は2時間に1回
コールセンターでは、フルタイム(8時間勤務)で働く場合は1日2回、時短で働く場合はおよそ2時間ごとに1回、10分休憩に入ることができます。
座りっぱなしで仕事をするコールセンターでは、この10分休憩が非常に良いリフレッシュとなります。
場所によっては15分休憩というコールセンターもありますが、少数なのでここでは10分休憩に統一します。
10分休憩は、社員に休憩に入る旨を伝えてから入るコールセンターと、自分のタイミングで勝手に入って良いコールセンターがあります。
30人程度で受電している小規模コールセンターに見られるのが前者で、50人以上の中〜大規模コールセンターに見られのが後者です。
10分休憩は入りたくなければ入らなくて良いです(そんな人は中々いないと思いますが)。
万が一、受電が長引いて、1日の内に1度も入れなかった場合には、最後に20分まとめて入ることもできます。
10分休憩中の過ごし方
10分休憩の使い方は人それぞれですが、喫煙者の方は喫煙ルームでタバコを1本〜2本吸って、トイレに行ってから現場に戻るという使い方が殆どです。
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非喫煙者の方は、休憩ルームでお菓子を食べたり、スマホをいじったり、テレビを見たりして過ごすのが多いですね。
お昼休み(1時間休憩)に入る時間帯は、入電状況や欠勤率で決まることも
お昼休憩は、必ずしも正則的な時間で入れるわけではありません。
例えば8時間勤務の場合、4時間働いて昼休憩に入り、午後の4時間を働くのが正則的ですが、その日予想される「入電が集中する時間帯」に合わせて、出勤後2時間で昼休憩に入ることもあります。
また、当日欠勤した人が多い場合も、入電数状況に合わせて昼休憩を変則的な時間に決められることがあります。
この辺りは接客業と一緒ですね。なるべく忙しくない時間帯の内に昼休憩に行ってもらうのが、コールセンター側にとってはベターのようです。
昼休憩に入るタイミングに関しても、各コールセンターで社員に断りを入れて入る場所と、自分のタイミングで入って良い場所があります。
意外と豪華なコールセンターの休憩室
コールセンターは、ビルの1フロアに設置されていることが多く、専用の休憩スペースも一緒に設置されています。
休憩スペースには、テーブルや椅子などはもちろん、大型のテレビや新聞、路上で買うよりも安い自動販売機が置いているので、外のカフェなどよりも過ごしやすいです。
また、大きなコールセンターになると(私が働いてた某通販会社では)、マッサージチェアーや昼寝スペースなども用意されていて、それはそれは快適だったのを覚えています。
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場所によっては「オフィスグリコ」や弁当の販売も行われています。もちろん、冷蔵庫も完備してあるので、自宅から何かを持ってきて入れておくことも可能です。
そのため、昼休憩時には特別外に出る必要はありません。もちろん好んで外食する人もいますし、各自のんびりとした時間を過ごしています。
時間が管理されているからブラックな会社がない
冒頭で述べたように、コールセンターでは勤務中に入った休憩時間を全て社員が把握できるようになっています。
また、消費した休憩時間は記録に残ります。そのため、休憩を1分でもオーバーすると"バレてしまう"ので、時間はきっちり守る必要があります。
これは面倒だなと思う反面、記録に残る以上、労働基準法に引っかからないように、コールセンターでは必要分の休憩をちゃんと取らせてくれます。
社員さんも「休憩入った?」と、よく声をかけてくれます。
ブラックな会社が多いと言われる現代ですが、コールセンターでは休憩を確実に取れるシステムが採用されているので、働く側としては安心感があります。