通販コールセンターにおける仕事内容を経験者が余すことなく述べていく

通販のダイヤル

通販とコールセンターは切っても切り離せない存在です。

テレビ、雑誌、ラジオ…どのような媒体からであっても、商品を注文する際は必ずその会社の受注コールセンターに電話をします(一部、FAXで商品注文を行っている会社もありますが)。

テレビの通販番組で画面端にフリーダイヤルが表示されて、司会の方が「ただいま注文が殺到してお電話が混み合っています」なんて言っているのを見たことがありませんか。

あのダイヤルに連絡すると通販コールセンターに繋がります。

 

通販コールセンターは、コールセンターの中でも割とポピュラーな存在です。

アルバイト求人誌で募集しているのをよく見かけるでしょう。

さて、その通販コールセンターですが、実際のところ仕事内容やオペレーターの年齢層、大変なのか楽なのか、通販コールセンターの仕事に興味がある人なら気になるところかと思います。

そこで今回の記事では、こうした通販コールセンターの実態を実際に働いていた経験者が述べていきます。

通販コールセンターに興味を持っている人の参考になれば幸いです。

仕事内容は至って簡単。最も初心者向けのコールセンターである

通販コールセンターの仕事は、実際に通販を利用したことある方なら何となく想像はつくかと思いますが、至って簡単です。

私も数々の種類のコールセンターを渡り歩いてきましたが、その中でも最も初心者向けと言えます。

 

仕事内容としては、「お客様から入電があったら注文を受けて商品の発送処理をする。」これだけです。

具体的には以下のような流れです。

  1. お客様から入電。注文商品を伺う
  2. 商品を確認し、発送先と支払い方法を確認する
  3. 商品の到着予定日を伝える
  4. 終話

商品の詳細を伺いたいだけのお客様や返品希望の入電もありますが、基本的には上記4つの流れに沿って応対をこなしていくだけです。

お客様から入電。希望の注文商品を伺う

お客様から入電があったら最初に注文商品を伺います。

商品を伺う際は、お客様から「◯◯の番組で見た掃除機だけど…」あるいは「◯◯雑誌の何月号、◯ページに載っている商品」などと教えてくれる場合もあります。

 

通販コールセンターの内部には、その会社が商品を掲載している雑誌等が全て置いてあります。

なのでお客様が雑誌を見て入電した場合は、私達オペレーターも該当の雑誌を手に取り、実際にページを見て希望商品を確認します。

テレビやラジオを見てお客様が入電した場合は、放送があった日付、テレビ局などを各オペレーターのデスクにあるパソコンに入力して検索すると、該当の放送で紹介した商品一覧が出てきます。

 

中には「いつの放送(あるいはどの雑誌)で見たか覚えてないけど、(例えば)赤い掃除機が欲しい」と仰るお客様もいます。

そういった場合は、同じくパソコンで「掃除機」と入力して検索すると、会社で売り出している掃除機が一覧で出てくる仕組みになっているので簡単に見つけられます。

 

また、掃除機一覧の中からさらにメーカーや値段でも商品を絞り出せる仕組みになっています。

お客様の記憶が曖昧な時は、私達オペレーターがお客様の希望していると思われる商品を絞り出し、こちらから「メーカー◯◯の型番◯◯で赤い掃除機がございますが、こちらではないでしょうか?」と特定します。

商品を確認し、発送先と支払い方法を確認する

上記の流れで商品を確認したら、次に発送先と支払い方法を確認します。

お客様が以前も通販を利用したことある方であれば、パソコンの中にお客様のデータが残っているので、住所や電話番号に変わりがないかを確認するだけです。

初めて注文するお客様であれば、住所や電話番号、名前等の個人情報を復唱をしながら確認します。

 

支払い方法に関しては、クレジットカードなのか代金引き換えにするのかを確認するだけです。

オペレーターが操作するパソコン画面上にて、配達料などを含めた商品代金が表示され、また希望の配達日時がある場合は全て入力できる仕様になっています。

通販を行う上で必要な情報をただ入力していくだけなので、非常に簡単な操作です。

商品の到着予定日を伝えて終話

最後にパソコン上にて表示される商品の到着予定日を伝え終話します。

これが通販コールセンターにおける入電1本の基本的な流れです。

いかがでしょうか。

 

もちろん、時には商品情報の問い合わせや返品受け付けの入電もあります。

商品情報の問い合わせなどは、基本的なスペックは全てパソコン上で確認できるようになっています。

 

時には深い内容の問い合わせ(例えば高圧洗浄でバスタブのカビは落ちるか?など)も入ります。

もしオペレーター自身に該当商品の使用経験があれば、こうした深い内容の問い合わせに答えることもできますが、そうでない場合はメーカーからの折り返し対応という形をとります。

なので、これはいかなるコールセンターにも言えることですが、コールセンターで働く上で私たちオペレーターが専門的な知識や資格などを必要とするケースはまずありません。

外国人のオペレーター
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テレビ放送直後はとんでもなく忙しくなる

仕事に忙しい女性

通販コールセンターで最も驚くのは、テレビ放送直後の入電数です。

私は通販コールセンターで働く前までは、よく通販番組で司会の方が「只今、お電話が混み合っています」と言うのを見て、あれは視聴者の購買意欲を煽るためのやらせだと思っていました。

しかし、実際に通販コールセンターで働くと、まんざら嘘でないことに気がつきます。

テレビ放送直後(特に土日祝日のお昼の時間帯)の入電数はとてつもないです。

放送後1時間近くはひっきりなしに入電が入ります。

もちろん、コールセンター側も放送にそなえてそれなりのオペレーター人数(大きなところだと100人近く)をシフトに入れていますが、それでも間に合いません。

そのため、こうした時にはお客様の希望注文商品と連絡先だけお伺いして、落ち着いてから折り返し連絡をするという体制に入ります。

できるだけ1件1件の電話を早く切って、待っているお客様からの電話を取るためです。

それでも入電数に対してオペレーターの数が間に合わず、多くのお客様が「只今、お電話が混み合っております…」というアナウンスを聞くことになります。

通販をよく利用する方であれば、折り返し対応をされたり電話が混み合っている旨のアナウンスが流れるばかりで一向にオペレーターに繋がらないという経験をしたことがないでしょうか。

その時のコールセンターはまさに戦場です。

ただ、上で述べたように忙しいのは放送後1時間くらいまでなので、山場を過ぎれば大したことはありません。

忙しい時は1時間で20本近くの入電に対応しますが、通常時は1時間のうちに6本〜9本程度しか電話をとりません。

深夜は暇な時間が多い

通販コールセンターは深夜も業務を行っている会社が多いです。

深夜でも人気商品の放送後は多少入電数が多くなりますが、昼の時間帯に比べると全く忙しいとは感じません。

一瞬、オペレーター全員の電話機に入電が入り、センター内が慌ただしくなったなあと思った頃にはもう入電数は減っていきます。

通販に限らず、深夜のコールセンターはどこも忙しいと思う瞬間は刹那的です。

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オペレーターの年齢層は幅広い

草原に立つ若い男女

通販コールセンターで働くオペレーターの年齢層は幅広いです。

私が働いてきた通販コールセンター2社では若い人で10代の学生〜最年長で50代の人までいました。

昼間〜夕方にかけては、学生や主婦、フリーターが中心で、深夜の時間帯はフリーターが9割といったところです。

主婦や学生が多いコールセンターだと、職場の空気が堅苦しくないのでのびのびと働けます。

また、大抵の通販コールセンターが私服勤務可なので、職場では肩肘張らずに過ごせるでしょう。

コールセンターで働く女性二人
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家電製品や生活用品の大手通販会社は休憩室が天国

気持ち良さそうな猫

通販コールセンターには様々な種類があります。

化粧品を扱う会社、健康食品、生活用品や家電製品など。

その中でも、家電製品を扱う大手通販会社は休憩室が天国のように豪華でした。

というのは、自社で取り扱っているマッサージチェア、ウォーターベッド、大型冷蔵庫などプライベートでも欲しくなるような家電製品が休憩室に並べられています。

そして、なんとそれら家電製品をオペレーターが休憩中に使用して良いのです。

 

通常、コールセンターはビルオフィスの1フロアを借りて営業しているので、どこも休憩室はそれなりに大きく、またビル側が雇っている清掃員がいるので快適です。

これが家電系の通販会社の休憩室になると、更にマッサージチェアやウォーターベッドなど、身も心も癒される最新の家電製品が置いてあります。

こうした製品を無料で使えて嬉しいのはもちろん、もし気に入ったら自分自身も購入を検討できます。

休憩室の豪華さは家電製品系の通販コールセンターで働く大きなメリットです。

休憩中の三人
コールセンターの休憩時間システムは独特。休憩室は豪華

コールセンターでは、労働基準法第34条に従い「労働時間が8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩」を取ることができます。 一般に言うお昼休憩です。 また、お昼休憩以外にも、数時間ごとに10〜15分 ...

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