私が発信コールセンターをおすすめしない理由。トラウマ級に病むアウトバンドの怖さ

恐怖の面

「発信(アウトバンド)は、インセンティブが貰えるからたくさん稼げる」

「受信(インバウンド)のように、クレームを受けるわけではないからストレスが溜まらない」

発信コールセンターのこうしたメリットは、誰もが聞いたことがあるでしょう。

 

確かにその通りです。

コールセンターの発信業務は、契約を取ればインセンティブが時給に上乗せされます。

また、入電があるわけではないので、必然的にクレームを受けることはありません。

しかし、私はこれからコールセンターで働いてみようと考えている人には、絶対に受信コールセンターで働くことを強く強くおすすめします。

 

なぜなら、発信コールセンターで大きな収入と言えるほどのインセンティブを貰える人はごくわずかだからです。

また、発信はクレーム受電以上のストレスを受けるからです。

今回の記事では、発信コールセンターの、表ではあまり語られることのない恐怖を述べていきます。

インセンティブ?全然期待できないよ

驚いた顔のオス猫

まず、大前提として知っておきたいのは、インセンティブの報酬額と契約が取れる確率です。

インセンティブの報酬は、その企業の規模や扱う商品によって1件◯千円や◯%と違いはあります。

私の経験上、某大手携帯電話会社であっても、良くて1件1,000円弱、安い所だと200円程度です。

「1件取れば1,000円も貰えるなんて!じゃあ1日5件も取れば結構な収入になるじゃん!!」

と、思いますよね。

私もそうでした。ところが、契約なんて素人がバシバシ取れるものではありません。

見込み顧客の割り当ては上が行う。契約が取れるかどうかなんて運の要素が8割

発信コールセンターで電話をかけるお客様ですが、適当にピックアップして架電するわけではありません。

すでにその会社で何らかのサービスを使用している、あるいは関心がある見込み顧客を会社側でリストアップしています。

例えば、携帯電話会社なら既に携帯電話を契約している顧客に、新しいアプリのサービス加入を勧めるといった具合です。

家庭教師を勧めるなら、どこから仕入れてきたのかは分かりませんが、中高校生の子供がいる家庭の電話番号がリストアップされています。

 

私達オペレーターは、会社がリストアップした顧客を適当に割り当てられて、各自のリストに載っている番号に架電していきます。

この時点で、運の要素が非常に強い仕事と言えます。

なぜなら、営業というものは普通お客様と面談して、幾度かの座談を繰り返した上で顧客の性質を見抜き、顧客に合わせたスタイルで営業をかけていくものです。

しかし、発信コールセンターは違います。適当に割り当てられたリストを見て、上から順に連絡していく、つまり飛び込み営業と同じです。

 

ただ、リアルの飛び込み営業の方がマシです。

名刺や資料などの渡せる物があったり、お客様の表情が見えるので工夫の施しようがあります。

しかし、発信コールセンターは、資料などを渡せないどころか、そもそもお客様の顔すら見えません。

そんな状態で営業しようったって、これはもう「たまたまそのサービスに興味があった」という丁度良いタイミングのお客様しか話に食いつきません。

なので、はっきり言って運です。

30人に架電して、話だけでも聞いてくれる方が5人もいればラッキーです。

話を聞いてくれた5人の中で、運が良ければ1人〜2人程度が契約に至ると言ったところです。

 

数打てば当たる仕事なので、確かに架電し続ければ、余程営業が下手な人でない限り、契約に繋がることもあります。

しかし、このように運の要素が非常に強い中では、インセンティブに期待などできないでしょう。

"門前払い"はクレーム電話以上のストレス

仕事のストレス

発信コールセンターは受信コールセンター以上に、従業員の入れ替わりが激しいです。

その理由が、門前払いされすぎて心が折れるからです。

発信コールセンターは、30人に架電したら最低20人には門前払いされます。

門前払いの何がきついのかって、普通に「興味ないので結構です」と言われるならまだしも、暴言を吐くお客様が多いこと多いこと。

当然と言えば当然ですよね。

お客様は営業されることを望んでいたわけではありません。

もしかしたら、気持ち良くリラックスしている最中、突然どうでもいい営業電話が入ってくるわけですから、鬱陶しいと感じる人も多いでしょう。

リアルの飛び込み営業なら顔が見えているだけ、不快に感じてもやんわりと断る人もいます。

ただ、電話となると本性が現れやすいです。

 

その点受信コールセンターは、「クレームが多い」とよく噂されますが、実際にはコールセンターの種類によってクレームの多さは異なります。

心配している女性
クレームや苦情の入電が多いコールセンターと少ないコールセンター

コールセンターで働こうと思っている人が懸念を抱いていること第1位は「クレームが多そう」というイメージではないでしょうか? コールセンターで働いていると、確かに多かれ少なかれクレームを受電する機会があり ...

事故受付のコールセンターになると、クレームなんてほぼ皆無です。

万が一何かしらの苦情電話を受け取っても、速攻で相談員にパスできるので、何のストレスにもなりません。

 

ところが発信コールセンターは、毎日のようにお客様から門前払いを受けて暴言を吐かれます。

もう自分という人間を毎日のように否定されるものですから、精神的な疲れがとんでもないです。

たまに契約が取れたところで、良くて1,000円のインセンティブ…受信以上に辞めて行く人が多いのも納得です。

コールセンターで働くなら絶対受信が良い

セクシーなアジア人

中には発信コールセンターが性に合っていて、長く続けている人も確かにいます。

ただ、現時点で発信か受信どちらで働こうか迷っているくらいなら、私は絶対に受信コールセンターを強く強くおすすめします。

受信コールセンターの方が、ストレスは溜まりません。

人によっては発信以上にやりがいを感じられるでしょう。

時給に関しても、アルバイトEXのようにコールセンター求人に特化した求人サイトであれば、高時給(時給1,000円以上はもちろん、高くて1,500円や1,700円)の求人案件は簡単に探せます。

これからコールセンターで働こうと思っているみなさんは、余計なストレスで病むことがないよう、まずは受信コールセンターを選ぶことを推奨します。

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