コールセンターにおける受信業務と発信業務の違い

アジア人女性

コールセンターに興味がある人なら、「受信コールセンター」と「発信コールセンター」の2種類が存在するのはご存知かと思います。

受信コールセンターと発信コールセンターは、同じ"コールセンター"という名前がついていますが、その仕事内容は全く異なります。

受信コールセンターの仕事はとても受動的です。

とにかく、入ってくる問い合わせ電話に対して答えを返していくのが主な仕事です。お客様との受け答えの方法は完全にマニュアル化されています。

 

一方、発信コールセンターは積極的に取り組む仕事です。

発信コールセンターの仕事内容の多くは営業です。リストアップされたお客様1件1件に連絡してサービス等の加入を勧めます。

営業トークはマニュアル化されていますが、相手を納得させる仕事ですから少なからず自身で"上手く落とし込む方法"を考えていかなければなりません。

 

営業経験がある人なら発信コールセンターで働いてみるのも良いかと思いますが、営業経験もコールセンター経験も0の方は、まずは受信コールセンターで働いてみるのが個人的には良いと思っています。

 

今回の記事では、こうした受信コールセンターと発信コールセンターと業務内容の違い、また働く上でのモチベーションやストレスの度合いの違いなどについても詳しく書いていきます。

今現在、受信か発信どちらで働くか迷っている方の参考になればと思います。

受信コールセンターの方が圧倒的に初心者向け

初心者

受信コールセンターの仕事は、当ブログでは何度か述べていますが基本的にマニュアルに沿って受け答えをしていくだけです。

勉強中の女性
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ただ、もちろん相手は人間ですから中にはイレギュラーな対応や、マニュアル通りに進まないことも多々あります。

とは言え、ほぼ全ての応対方法はマニュアルのどこかに書いてあります。

そのため、受信業務は「この問い合わせ内容なら、こう答えたらこう返してくるはずだから、そしたらこう答えよう」と、応対の流れを考えやすいです。

話がどの方向に流れても、軌道修正して終話まで持っていくことができます。

悪く言えば"自分の言葉で話さない仕事"、良く言えば"アレコレと考えながら話すストレスが発信業務に比べると少ない"と言えます。

 

一方の発信業務は、上でも述べた通りマニュアルはあるにしても、お客様を納得させる必要があるので、自分の言葉で話します。

ある程度、お客様を落とし込むポイントはマニュアルに書いてありますが、マニュアル通りの方法で納得するほどお客様は単純ではありません。

100人お客様がいれば100通りの営業方法があります。

そのため、自身で上手くお客様との間に流れる空気を読み取り、最善の方法を考えながら話す必要があります。

また、発信業務の中にはノルマとまでは言いませんが、業務成績が悪いと少なからずお叱りを受ける職場もあります。

 

例えると、受信コールセンターは空いている穴(お客様の疑問)を一つ一つ埋めていく仕事、発信コールセンターは自分で道を作ってお客様を導く仕事です(道の作り方はある程度マニュアル化されている)。

どちらも一長一短ですが、自分の言葉で話さなくていい受信コールセンターの方が初心者向きです。

もちろん発信業務オペレーターの中には、初めてのコールセンター勤務が発信業務だったという人もたくさんいます。

しかし、現時点で受信か発信どちらが良いのかわからないという方であれば、まずは受信コールセンターから始めてみるのをおすすめします。

発信コールセンターはやりがいもストレスも感じやすい

ボディービルダー

もう一つの発信と受信の大きな違いは、発信はやりがいを感じやすい分ストレスも感じやすいという点です。

発信は自分で道を作ってお客様を導く仕事です。

自分で思った戦略を試し、お客様が納得してくれた上でサービスなりに加入してくれた時は、この上ない喜びを感じられます。

それは自分自身の人間性が認められたような感覚です。

しかし、一方で何度試しても上手くいかない時やお客様から門前払された時は、この上なくストレスを感じます。

営業が成功した時とは真逆で、自分という人間を否定された気分になります。

恐怖の面
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ポジティブとネガティブの振り幅が極端に大きいのが発信業務です。

こうした点は受信業務には全くと言っていいほどありません。

受信?発信?あなたに向いているのはどっち?

疑問を感じている男性

受信はお客様をサポートする仕事、発信業務はお客様のためになる提案をする仕事です。

どちらがご自身に向いているかは、自分の性格を振り返ってみるとなんとなくわかるかもしれません。

普段の生活において人を引っ張ることが多かったり、積極的に何かを提案している人は発信向き。

人が求めていることを察するのが上手だったり、相談に乗ってあげることが多い聞上手な人は受信向きと言えるでしょう。

 

ただ、受信と発信どちらの仕事も経験している私の意見としては、上でも述べたようにコールセンター経験や営業経験がない人は、まずは受信から始めてみるのをおすすめします。

発信業務は受信に比べると決して簡単とは言えません。

どちらのコールセンターで働くか悩んでいるのであれば、受信から始めて興味が出てきたら発信に転職する方が無難です。

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