受信コールセンターの仕事内容は、言わずもがな入電を受信して、お客様からの問い合わせに対応することです。
1日の受電数は、働くコールセンターの規模や種類によって異なりますが、基本的に1日中電話が鳴りっぱなしという状態ではありません。
時には10分程度電話が入ってこないで、一息つける時間もあります。しかし、逆に2時間〜3時間に渡って電話が鳴り続ける時も確かにあります。
今回の記事では、コールセンターでは、1日の間にどのくらい電話が鳴って、1人のオペレーターが1日に何本の電話を受電するのかを具体的に解説していきます。
これからコールセンターで働きたいと思っている方の中には、「1日中電話を取り続け、1日中話す仕事」と懸念を抱いている方もいるかと思いますが、あまり心配はいらないと言えるでしょう。
コールセンターで1人のオペレーターが1日に対応する入電数
1人のオペレーターが1日に受電する本数は、コールセンターの種類によって若干異なります。
以下は、求人誌でよく見かける代表的なコールセンターにおける、フルタイム勤務オペレーターの1日の平均受電本数です。
- 携帯電話コールセンター…1時間に5〜6本程度/1日40〜50件前後
- 通販会社コールセンター…1時間に4〜5本程度/1日35〜40件前後
- 事故受付コールセンター…1時間に3〜4本程度/1日25〜35件前後
- ロードサービスコールセンター…1時間に3本程度/1日25件前後
- クレジットカード会社コールセンター…1時間に4本程度/1日35件前後
上記の通り、コールセンターの種類によって、1日に受電する本数は最大で25件前後もの開きがあることがわかります。
1日の受電件数が異なる最大の理由は、コールセンターの種類によって1本の入電対応時間の長さが異なるからです。
例えば、1番受電件数の少ないロードサービスコールセンターは、1件の入電対応に15分〜20分の時間を要します。
ロードサービスコールセンターの仕事内容に記載している通り、「お客様の現在地を聴取→ロードサービス会社に架電して出動要請→お客様に架電して到着予定時間の報告」というように、1件の対応においてやる事がたくさんあるからです。
一方で通販会社コールセンターや携帯電話会社コールセンターは、商品の受注や契約内容の変更等の入電が主です。
こうした対応は聴取項目が少ない上に、パソコン処理はコピペやプルダウン選択のみで殆ど完了できます。
そのため、必然的に1本の応対時間が短くなり、1日の受電件数は多くなります。
必ずしも『1日の受電件数が多い=忙しい、キツイ』と断言できるわけではありませんが、何度も異なるお客様と会話をするわけですから、受電件数が多いと気疲れする回数が多いのは確かと言えるでしょう。
ただ、受電件数が多い(入電1本に対する対応時間が短い)コールセンターは、それだけ仕事が簡単なので、初心者向きとも言えます。
特に上で述べた通販会社や携帯電話会社のコールセンターは、全くと言っていいほどタイピングスキルを要さないので、パソコンスキルに自信がない人でも安心して働けます。
電話応対後は後処理の時間がある
いかなるコールセンターでも、「勤務中は話しっぱなし、電話を取り続ける状態にならない」理由は、応対の後に必ず後処理の時間が設けられるからです。
後処理とは、お客様との会話内容、受注内容や契約変更内容などをパソコンに入力する時間のことを指します。
繰り返しになりますが、後処理時間はいかなるコールセンターでも設けられています。
そのため、どれだけ入電数が多くて忙しくても、話し続けたり電話を取りっぱなしという状態にはなりません。
ただ、コールセンター側としては、お客様を待たせることがないよう、後処理の時間をできるだけ短縮して、多くのオペレーターが常に受電に回れることをのぞんでいます。
そのため、先述したように、後処理はコピペやプルダウン選択だけで殆どを入力できるよう、簡略化されていることが多いです。
例えば、携帯電話会社コールセンターの場合、「住所変更」の後処理ならプルダウンで「住所変更」を選んで郵便番号を入力したら、町名までの住所が自動で入力されます。
後は、番地や部屋番号を入力するだけといった仕様になっています。
後処理は簡略化されているので、プルダウン選択やコピペにないイレギュラーな対応を除いては、5分〜長くても10分以内には終わります。
後処理時間が存在するため、話し続ける状態にはならず、一息つけるとまでは言えませんが、少なくとも後処理中はお客様と会話しなくていいので、少しは気を緩めることができるでしょう。
電話がたくさん鳴る時間帯・鳴らない時間帯
電話がたくさん鳴る時間帯についても、コールセンターの種類によって異なります。
ただ、基本的にコールセンターは、意外にも土日よりも平日の入電数の方が多いです。
殆どの方が、仕事の昼休みや休憩中などの合間にコールセンターへの用事を済ませたがるからです。
そのため、コールセンターでは、土日休みやシフト自己申告制の希望が通りやすくなっています。
平日の中で電話が多くなる時間帯は、コールセンターの種類によって以下のような違いがあります。
- 携帯電話コールセンター…一般的なビジネスパーソンの休憩時間(昼12時頃)に入電が多い
- 通販コールセンター…テレビ通販放送後のみ爆発的に入電数が多い。
放送後は2時間近く電話が鳴り止まない - 事故受付コールセンター…多くの人が通勤・帰宅時に車を利用するため、
朝7〜9時、夕方17〜20時くらいまでの入電が多い。 - ロードサービスコールセンター…多くの人が通勤・帰宅時に車を利用するため、
朝7〜9時、夕方17〜20時くらいまでの入電が多い。 - クレジットカード会社コールセンター…一般的なビジネスパーソンの休憩時間(昼12時頃)に入電が多い
上に記載した入電数が多い時間帯以外の入電数については、その時の状況によりマチマチです。
先述した『1日の平均受電件数』通りの時もあれば、時には10分近く入電がなくて暇な日もあります。
忙しい時は、電話と取っても取っても鳴り止むことがありません。
こうした忙しい時間帯の存在は、あらゆる接客業に共通することであり、コールセンターとて例外ではないのです。
できるだけ忙しい状況に遭遇したくない方は、上記時間帯を避けてシフトを組むと良いでしょう。フルタイム勤務の方は難しいかもしれませんが、パート勤務やアルバイトの方なら可能かと思います。
例外として『深夜のコールセンター』は常に入電が少ない
ロードサービスや事故受付、通販などの、24時間稼働しているコールセンターの深夜業務(22:00〜05:00)の時間帯は、驚くほど入電が少なくて暇です。
入電1本の対応が終わったら、10〜15分は入電がないのが普通です。
そのため、1時間の内に受電する件数は3本前後といったところです。
なので、必然的に「暇だな」と思う回数が多くなります。隣に座っているオペレーターとコミュニケーションを取って時間を潰せる方に向いていると言えるでしょう。
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入電が多いと時間が経つのが早く感じる
どんな仕事にも言えることですが、暇な時間と忙しい時間のバランスが丁度良い仕事が一番働いていて飽きないでしょう。
コールセンターは上述したように、暇な時間もあれば忙しい時間もあり、私の経験上バランスについては問題ありません。
電話が鳴りやまない忙しい時間帯は、「いつになったら鳴り止むの!?」とイライラしてしまう時もありますが、山場を超えてみれば、いつの間にか2時間3時間経過していてるのがメリットです。
何にせよ、コールセンターでは「話し続ける」「電話が常に鳴っている」という状況にはならないので、こうした事に懸念を抱いている方は、心配せずにコールセンターの仕事を始めてみるといいですよ。