コールセンターで働くにあたって、必ず毎日使用する物の一つにヘッドセットがあります。
ヘッドセットとは、上写真のようなヘッドフォン、イヤホン、マイクが一体になった物です。
コールセンターの仕事は、一日中電話を取り、時には電話で話しながらタイピングなどのパソコン操作を行います。
そのため、両手が空いたままでも話せるヘッドセットを装着する必要があるのです。
ヘッドセットはコールセンター側が用意するものであるため、オペレーターが購入などして揃える必要はありません。
今回は、これからコールセンターで働こうとしている方がよく挙げられるヘッドセットに関する質問について記載していきます。
具体的には
「ヘッドセットを長時間着けて耳が痛くならないのか?」
「ヘッドセットは汚くないのか?」
という2点の質問についてです。
ヘッドセットを長時間装着して耳が痛くならないのか?
フルタイムのアルバイトや正社員になると、1日9時間拘束で8時間は勤務するわけですから、単純に8時間近くヘッドセットを装着していることになります。
ヘッドセットのイヤホンは、基本的に左耳側のみに付いています。右耳用は見たことがありません。
そのため、左耳には常にイヤホンが当てられているわけですが、8時間勤務しようと10時間勤務しようと、私は耳が痛くなったことは一度もありません。
装着感
ヘッドセットは、従来のヘッドフォンのように、両耳から頭をガッチリ固定されるわけではありません。
また、音楽を聴く用途で作られていないので、耳全体を覆うように設計されていません。
そのため、耳にガッツリ装着される感触ではなく、耳の上に軽く乗っているという感触です。なので物理的な痛みは皆無です。
がっつりと耳に固定されないので、たまに声が小さすぎるお客様から入電があると、自らイヤフォン部分を耳に押し当てて、よく聞こえるようにしなくてはならない時があるくらいです。
そのくらい、軽めに固定されます。
そのため、メガネをしている人でも、アーム部分が圧迫されてコメカミが痛くなる心配をする必要はないでしょう。
実際、私はコールセンターで5年以上働いていますが、ヘッドセットで耳が痛くなった人を見たことは一度もありません。
また、ヘッドバンドは伸縮するので、各オペレーターの頭のサイズにフィットさせることが可能です。
JabraのBIZ 1500
コールセンターで用意されているヘッドセットは、会社側がモデルを決めています。特にオペレーターが種類を選ぶことはありません。
センターによって使用しているヘッドセットは異なる場合もありますが、私がこれまでコールセンターを7、8社近く渡り歩いてきた経験上、デンマークに拠点を置くJabraという会社のBIZ 1500というモデルが多かったです。
コールセンターのオペレーター向きに、装着感とノイズ削減の改良を重ねたモデルなので、使い勝手は良いです。
イヤーパッドは、低反発であり風通しが良いスポンジ仕様なので、夏場でも暑苦しくないです。
ヘッドセットは汚くないのか?
オペレーターが座るデスクは毎日変更されます。
そのため、仕事で使うヘッドセットは、これまでに誰が使用したか分かりません。
気にしない人もいますが、気になる人は気になりますよね。
考えてみれば、他人の汗や、最悪耳くそがイヤーパッド部分に付いている可能性もあるのですから。
ただ、こうした懸念はコールセンター側も理解していて、きちんとした対策方法があります。
イヤーパッドは各自新しい物を渡される
耳に当てるイヤフォン部分に付いているスポンジのことをイヤーパッドと呼びます。
このイヤーパッドは取り替えが可能です。
各自、自分用の新品イヤーパッドを2つ渡されるので、イヤーパッドを付け替えて業務に取りかかれます。
中にはイヤーパッドを配らないコールセンターもありますが、希望したらきちんと貰えるのでお願いしてみましょう。
除菌アルコールティッシュが置いてある
また、オフィスには各自が自由に使える除菌アルコールティッシュが置いてあります。
他人の使用感が気になる人は、ヘッドバンド部分やマイク部分を入念に拭きましょう。
ついでにマウスやキーボードも拭いておくと良いです。
音声を聞き続けて耳が痛くなることはないのか?
一日中コールセンターでお客様の音声に耳を傾けていると、音声で耳が痛くならないのか?と質問されることがあります。
実際のところ、耳が痛くなることはないです。
まず、コールセンターの電話機には音量調整が付いているので、音声がキンキンと耳に響くことは回避できます。
また、もしお客様がクレームなどで突然声を荒げても、突然の音量上昇を抑える機能が備わっているので、耳が痛くなることはありません。
耳や頭周りに不快感を感じることは一切ないと思っておいて大丈夫です。
唯一の注意点。髪型が崩れやすい
ヘッドセットを長時間装着することによって起こり得る、唯一の注意点は「髪型崩れ」です。
これは、ヘッドセットに限らずヘッドフォンにおいても長年の課題とされてきましたが、最近のヘッドフォンはバックバンドスタイルの物なども開発されて、髪型崩れを気にしなくて良くなりましたね。
しかし、バックバンドスタイルだと安定性が高くないため、外れることが度々あるそうです。
そのため、コールセンターで使用するヘッドセットは、従来のヘッドフォンと同じオーバーハンドスタイルです。
そのため、ワックスでガチガチに髪を固めている人などは、長時間装着することによって髪型が崩れる可能性があります。
私は、職場で髪型が崩れようが特に気にしないタイプなのですが、中には髪型崩れが気になる方もいるでしょう。
しかし、これだけはどうにもならない部分なので、今後安定性が高いバックバンドスタイルのヘッドセットが開発されることを願うしかありませんね。
ただ、ヘッドバンド部分を伸ばして余裕を持たせて、少し頭から浮く感じで装着しておけば、そこまで髪型は崩れません。
ただし、安定性が減るので、お客様との通話中に外れてしまわないよう注意する必要があります。
他には、お客様との通話時以外、つまり待機中などは外しておいて、入電があったらヘッドセットを装着するという手もあります。
髪型崩れが気になる人は、働いてくうちに、こうした自分なりの工夫が見つかってくるでしょう。