コミュ障にとってコールセンターは天国だった

中国人の女性

世の中には色々なアルバイト(仕事)が存在しますが、コミュ障(コミュニケーション障害)が出来るバイトは限られています。

コミュ障はバイトの休憩中や暇な時間、また仕事を教えてもらっている時など、バイト先の人と話すのが苦痛です。

特にバイト先のメンバーが若い人ばかりだったり、容姿の良い異性が多いと、極力みんなの輪の中にいるのを避けようと努力しなければなりません。

私自身コミュ障であったため、これまでバイトでは様々な苦痛を経験してきました。

無理にコミュ障を克服しようとクラブ(所謂ディスコ)で働いてみたり、金髪の日焼け男が多い居酒屋で働いてみたり…

こうしたバイトは長続きしませんでしたし、コミュ障ができるバイトはないものかと悩みました。

 

私自身もそうでしたが、コミュ障の方が苦痛なのは仕事内容ではなく、バイト先の人との人間関係でしょう。

お客様への対応や仕事の内容は、どこの職場でもある程度マニュアル化されています。

一通り覚えたら、後はルーチン作業なので、慣れればなんとかなります。

 

しかし、バイト先のメンバーと築く人間関係はマニュアルに載っていません。

入社して最初の頃に「無口な奴」「暗い奴」とレッテルを貼られると、その後バイト生活中にキャラクター変更をするのは中々難しいです。

そして、どんどんアルバイト先の人と話すのが苦痛になり、最後には仕事を辞めたくなるというケースは珍しくありません。

 

こうしたコミュ障独特の悩みを抱えている方におすすめしたいバイトがコールセンターです。

今まで様々なアルバイトを経験してきたものの、長くても3ヶ月程度しか持たなかった私が、コールセンター業務は今のところ5年も続いています。

今回の記事では、私の経験をもとに、何故コールセンターの仕事がコミュ障に向いているのかを詳しく述べていきたいと思います。

理由その① バイト先の人とは最低限の言葉しか交わさなくて良い

電車

コールセンターはオペレーターの数が多く、大きなセンターだと常時50人以上ものオペレーターが受電しています。

コールセンターの仕事は常にお客様と1対1で、目の前のパソコンとにらめっこしている状態です。

そのため、他のオペレーターとコミュニケーションを取る機会がありません。

また、オペレーターが座る席は毎日変更されます。特定の人と毎日隣になるわけではありません。

加えて休憩時間もオペレーターによって毎日バラバラです。

悪い言い方をすると人間関係が気薄になりがちですが、私のように会社で積極的に人間関係を構築したくないタイプや、一匹狼でいたい人にとっては居心地が良いです。

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休憩中も同様で、他人に気を使わなくて良いです。

コールセンターの休憩室はビルの1フロアを貸し切って設置されているためとても広いです。

また、休憩室にはセンター中のオペレーターがいます。

顔すら知らない人がたくさんいるのです。

 

そのため、普通のアルバイトのように、休憩室でバイト仲間と一緒になって必ず話さなくてはいけない状況にはなりません。

コールセンターの休憩室

コールセンターの休憩時間や休憩室の雰囲気については、以下の記事も参考にどうぞ。

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コールセンターでは、労働基準法第34条に従い「労働時間が8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩」を取ることができます。 一般に言うお昼休憩です。 また、お昼休憩以外にも、数時間ごとに10〜15分 ...

 

コールセンターでは仕事を教わる期間が設けられていて(研修期間)、この時も他のアルバイトのように社員や先輩アルバイトに1対1で教わるわけではありません。

研修講師1人対新人オペレーター数人(大きなセンターだと15人くらい)で、学校の授業のような感覚で研修を受けます。

学校とは違い仕事なので、雑談などをしていると注意されます。

そのため、極力コミュニケーションを取らなくて良いです。

楽な気持ちでのぞめます。

 

コールセンターは他人に干渉されない環境が整っていると言えます。

コールセンター内の人間関係については、以下の記事も参考にどうぞ。

コールセンターの人間関係
コールセンター内の人間関係には"他人に合わせなくて良い”気軽さがある

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理由その② お客様の応対はマニュアル(トークスクリプト)に沿って話すだけ。コミュニケーション力を必要としない

私自身がコールセンターで一番驚いたのが、オペレーター業はコミュニケーション力を必要としないという点。

もちろん、相槌を打ったり笑声(笑顔を想像できる声)を出すなど、最低限電話越しのお客様を不快にさせない対応は必要です。

しかし、自分でオリジナルの文言を考えて話したり、お客様を納得させる必要などはありません。

(ただし、これは受信コールセンターに限った話です。発信コールセンターになると、また少し変わります。詳しくは以下の記事を参考にどうぞ。)

アジア人女性
コールセンターにおける受信業務と発信業務の違い

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トークスクリプトに沿って話をするだけなので、コミュ障でも十分できると思いました。

悪い言い方をすると、マニュアル通りの文言を話すだけと言ったところでしょうか。

もちろん、時にはイレギュラーな内容の入電もありますので、そういった時は頭をフル回転させて応対する必要はあります。

ただ、イレギュラーな内容の入電は、本当に稀なものですので、そこまで身構える必要はないでしょう。

 

実際、こうした理由からかコールセンターには「この人コミュ障だな」と思わせる人は多く、またそういう人ほど仕事が長く続いています。

私は上で挙げたようなクラブ(ディスコ)や居酒屋以外にも、コミュ障でも働けるだろうと踏んで工場内のピッキングの仕事やカレンダー工場の生産アルバイトも経験しました。

確かに工場系の仕事はコミュ障でも働きやすいです。

基本的に無言で黙々と作業をしていくだけなので。

しかし、単純にキツいです。

夏はとてつもなく暑いし冬は凍えるほど寒かったです。

また、常に立ちっ放しなので、肉体的疲労も大きかったのを覚えています。

その点、コールセンターはオフィス内の仕事なので、季節関係なく労働環境は快適です。

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ただし、やはり仕事なので時には嫌なことも経験します。

それはクレーム電話です。

クレーム電話はコールセンターにはつきものなので、いかにクレーム電話に上手く対応して、ストレスを溜めない仕事術を覚えるかがコールセンターを長続きさせられるコツになってくるでしょう。

 

クレーム多さはコールセンターの種類によって変わります。

クレームの少ないコールセンターで働けば、特にクレームを身構える必要はないですし、ストレスが溜まることもありません。

コールセンターの仕事に興味がある方は、是非仕事を探す前にクレームの多いコールセンター・少ないコールセンターの種類を知っておいてほしいと思います。

以下の記事にて詳細を記載しているので、是非参考にどうぞ。

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コミュ障の悩みは、中々普通の人には理解されません。

どこのバイトで働いても、コミュ障じゃない人からは「なんでそんなに無口なの?」とか「空気」と言われたり、到底この苦しみを理解できる人はいないでしょう。

こうしたことで悩んで人生の貴重な時間を浪費するのは、非常にもったいないです。

私は自分の経験から、無理にコミュ障を治そうとするより、まずは自分が安心できる居場所で、少しづつ自分のペースでコミュニケーション力を慣らしていくのが、最善のコミュ障改善方法だと思っています。

現に、私は今となっては、(ある程度ですが)人と自然に話ができるようになり、コミュ障について昔より悩まなくなってきました。

是非、現在コミュ障でバイト探しが億劫だと感じている人は、思い切ってコールセンターに飛び込んでみてはいかがでしょうか。

思いもよらなかった天職に感じるかもしれません。

-コールセンター