受信コールセンターとは、その名の通り電話を受信するセンターのことを指します。
どのような会社にも、電話対応も含めた総合的な受付窓口が用意されているのですが、会社が大きくなれば入電数が増えます。結果、受付窓口だけでは入電に対応しきれなくなります。
そこで、大きくなった会社は電話対応専用の部門を設置します。それなりの人数を揃え、これまで総合的な受付業務を行っていた窓口から電話対応だけを切り離しました。
それがコールセンターです。
現在では、様々な会社がコールセンターを設置しています。そのため、コールセンターが請け負う業務内容も様々です。
そこでこのページでは、受信コールセンターが具体的に何をする場所なのかを説明していきます。
これから受信コールセンターで働こうと思っている人の参考になれば幸いです。
コールセンターの種類は様々だが、やる事は一緒
上で述べたように、受信コールセンターの始まりは本社の受付窓口です。
そのため、一言に受信コールセンターと言っても、本社がどのような会社であるかによって、業務内容が異なります。
<コールセンター業務内容の例>
- 携帯電話(スマートフォン)会社…契約内容の変更受付や操作方法の説明
- 通販の会社…購入希望の商品を聞いて、料金や配達日時を案内。商品の概要説明も行う
- ロードサービスの会社…事故現場の住所を聞き、お客様の保険内容を確認して、JAF等のロードサービスを手配する
上に挙げた3社を見てみても、業務内容が全く違うことがおわかり頂けるかと思います。
ただ、業務の内容が違っても、オペレーターが行うことは一緒です。案内する内容が違うだけです。
というのは、どのような業務のコールセンターであれ、コールセンターではマニュアルを渡されます。
マニュアルには、お客様との対話方法から商品の概要説明などが全て記載されています。
オペレーターは、お客様からの電話を受電したら、入電内容に該当するマニュアルページを開き、マニュアルに書いてある内容に沿って受付を済ませるだけなのです。
これはいかなるコールセンターでも同じです。そのため、どのような業務のコールセンターに勤めても、基本的に覚えることはそう多くありません。
この辺りの内容は、以下の記事でも詳しく記載しているので、参考にどうぞ。
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コールセンターの仕事で覚えることは多くない。必要なことはだた一つ
コールセンター業務は、対応する問い合わせの範囲は広いですが、覚えること自体は多くはありません。 コールセンターに入社すると、最初にとてつもなく分厚いマニュアルを渡されるので驚くかと思います。しかし、マ ...
オペレーターは、一台のパソコンと電話機が設置された机で業務をする
また、どのような業務のコールセンターであっても、職場の設備も同じです。
一人につき一台のパソコンと電話機が設置してある机で業務します。上写真のような雰囲気をイメージして頂くと、わかりやすいかと思います。
オペレーターは皆、ヘッドセットと呼ばれる受話器を付けてお客様と対話します。
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コールセンターのヘッドセットは耳が痛くならないの?汚くないの?
コールセンターで働くにあたって、必ず毎日使用する物の一つにヘッドセットがあります。 ヘッドセットとは、上写真のようなヘッドフォン、イヤホン、マイクが一体になった物です。 コールセンターの仕事は、一日中 ...
ちなみに、コールセンターのこうした職場設備は外国でも一緒です。
また、オペレーター数人ごとに、1人〜2人のチームリーダーと呼ばれる人がつきます。
SVやチームリーダーは、オペレーターが何か分からないことがあった時に手を挙げると(エスカレーションという)、オペレーターの元まで来てくれて、一緒に疑問を解決してくれます。
時には発信することもある
受信コールセンターでも、発信を行うことがあります。
例えばロードサービスのコールセンターであれば、お客様からの受電の後、JAFなどのロードサービスに架電をします。事故現場の場所などを伝え、ロードサービスを手配します。
その後、お客様に架電して、ロードサービスの到着予定時刻などを伝えます。
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ロードサービスコールセンターの仕事内容を経験者が詳しく紹介する
コールセンターの求人情報を眺めていると、「自動車ロードサービスの受電」求人を見かけることが多々あります。 ロードサービスは、車を所有している人にとってはとても身近なサービスですが、車に興味のない人にと ...
通販のコールセンターなどでも、電話が混み合っている時は、お客様の折り返し連絡先を聞き、数時間後に折り返すという案内をします。
通販のコールセンターに連絡したことがある方は、「折り返します」と言われた経験はないでしょうか?
数時間して入電数が落ち着いてきたら、こちらからお客様へ架電します。
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通販コールセンターにおける仕事内容を経験者が余すことなく述べていく
通販とコールセンターは切っても切り離せない存在です。 テレビ、雑誌、ラジオ…どのような媒体からであっても、商品を注文する際は必ずその会社の受注コールセンターに電話をします(一部、FAXで商品注文を行っ ...
また、どのようなコールセンターであれ、話の途中で突然通話が切れてしまったら、こちらからお客様に架電しなおすことがあります(架電しなおさないコールセンターもある)。
パソコンでお客様との対話内容を記録する
コールセンターで使うパソコンには、お客様との対話内容を記録する専用のソフトが組まれています。
ソフトを立ち上げると、お客様の氏名や住所等を入れる項目、対話内容を記載する項目が画面上に現れます。
オペレーターは、入電の問い合わせ内容に合わせて、画面上の項目を入力して埋めていきます。入力した内容は、誰でも閲覧できるようになっていて、最終的に入力漏れがないかを上司がチェックします。
パソコンを使いますが、簡単に文字を打つ程度なので、タッチタイピングはできなくて大丈夫です。
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コールセンターで働くのに必要なタイピング力はどの程度?
どのような内容のコールセンターであれ、働く以上は必ずパソコン入力を行います。 そこで疑問なのが「タイピング能力がない(または低い)けど、コールセンターで働けるのか?」ということ。 実際のところ、全くパ ...
コールセンター入電の多くは契約者からの問い合わせ
コールセンターに入電するのは、契約者または購入希望者が7割です。
見込み客や潜在顧客と呼ばれる、会社のサービスあるいは商品にまだ興味を持っているだけの段階の人は、そう多くありません。
なぜなら、見込み客や潜在顧客は、実店舗やインターネット上などで、実際に商品を見たり手に取りに行くからです。
また、コールセンターでは新規契約の受付は行いません。契約内容の変更は行いますが、新規契約を行うのは実店舗窓口の仕事だからです。
そのため、コールセンターの窓口では、問い合わせがあれば、見込み客や潜在顧客に商品の説明をすることはありますが、売り込みや営業をすることはありません。
こちらから商品やサービスをおすすめしたりするのが苦手な人でも、安心して働けますよ。